トロントで注目のメープルシロップ2018

3月が近づくと毎年やってくるメープルシロップ。外気温が4度に達すると、生産の季節が始まります。 自然と対話しながら生産される甘味料として、カナダ建国以前から親しまれてきた伝統食。

3月が近づくと毎年やってくるメープルシロップ。外気温が4度に達すると、生産の季節が始まります。 自然と対話しながら生産される甘味料として、カナダ建国以前から親しまれてきた伝統食。日本でも定番のパンケーキ・シロップや、スーパーで買えるほど普及していますから、馴染みの方も多いでしょう。 トロントで今シーズンの出来立てを買うには、ダウンタウンのセントローレンス・マーケット。平日は地下のおみやげ屋さんになりますが、週末土曜日の朝市ではメープルシロップを専門に扱っているお店が有名です。 普段使いには、冷凍庫保存ができる大きなプラスチック・ボトルを数本買うのが地元流。保存は普段使いは4度以下(冷蔵庫)で、長期保存なら冷凍庫に入れておき、使う分だけ冷蔵庫に移動させます。 こうした通常のメープルシロップに加え、最近増えて来たのがオーガニック・メープルシロップ。通常のメープルシロップの製法よりさらに細かな規定をクリアしたのもが「オーガニック」の正式認証を受けられますので通常のものも自然食品として素晴らしいものですが、さらに厳密な製法を用いて作られるオーガニックは、高品質なものになっています。このためボトルも高級感があるので、普段からたくさんは使わないもののちょこっと使うためにテーブルなどに置いておくとお洒落です。 オーガニックといえばここ数年、「メープルウォーター」という飲料水が流通するようになりました。これは別名「サップウォーター」とも言われるもの。メープルの木から取り出された樹液を煮詰めたものがシロップとなりますが、煮詰める前のものを殺菌処理し、そのまま飲めるようにしたもの。長くメープルシロップ生産者家族が生活の中で愛飲してきました。これが近年の健康飲料ブームの中で注目されて来た、というわけです。飲むと爽やかな甘みがあり、メープルシロップの香りがする不思議な飲料水です。 こうしたオーガニック品は、ダウンタウンのヨークビルにあるホールフーズ・マーケットにありますが、AGO美術館のギフトショップの棚にも並ぶことがあります。 なお、最近グレード表示が変わり、日本で人気の「カナダNo1エクストラ・ライト」は「グレードAゴールデン・カラー、デリケート・テースト」に、「カナダNo1ライト」と「ミディアム」は合わせて「グレードAアンバー・カラー、リッチテースト」と表記が変わりましたので、注意してください。