【トロント歴史建築巡りVOL.4】ユニオン駅(UNION STATION)

トロントの歴史と文化のエスプリが薫る建築物たちをご紹介する「トロント歴史建築巡りシリーズ」。第4回目となる今回は、トロント旅行の際に多くの人が訪れるであろうユニオン駅(Union Station)をご紹介します。

多くの観光客を魅了し続けるユニオン駅。既に訪れたことがある方も、これからトロント旅行で訪れる予定という方も、駅の歴史を知っているとより楽しめるはずなので、ぜひチェックしてみてください。

ユニオン駅の歴史について

トロントのランドマーク的建造物であるユニオン駅。カナダ・オンタリオ州トロントにある主要な鉄道や輸送のハブとして機能している重要な場所です。20世紀初頭に建設された都市鉄道の駅としては最大規模を誇るといわれています。

現在のユニオン駅はカナダで最も交通量の多い施設で、毎年7,200万人以上が利用するとされています。また、北米でみても2番目に忙しい鉄道駅としても知られています。

そんなユニオン駅、元々はモントリオールの建築家チームにより設計され、建設自体は Canadian Pacific Railway社 と Grand Trunk Railway社によって1914年から行われましたが、資材不足の影響で当初の予定より進行が遅れました。

そして建設開始から10年以上の時を経て、1927年に正式に開業。つまり、既に90年以上も前からユニオン駅は機能しているんですね。

1927年8月6日に行われた開業の式典では、プリンスオブウェールズのエドワード殿下がテープカットを行いました。

そのテープカットの後には、エドワード殿下が初めてユニオン駅のチケットカウンターで切符を購入。ちなみにそのチケットはアルバータ州行きで、当時の価格で 71.20ドルのものでした。

当時殿下からは「(意訳)大聖堂を建てるように駅を建てるんだね(You build your stations like we build our cathedrals.)」という言葉があったことも記録されています。

そんな外装も内装もとても豪華なユニオン駅。

実際に建物を訪れると、まるで宮殿を訪れているような感覚になってしまいますが、これはヨーロッパ古典様式でアメリカの建築にも大きな影響を与えたといわれるボザール様式(Beaux-Arts architecture)のデザインになっているため。

観光の際は石灰岩でつくられた駅の外壁や、フロントストリートの入り口正面の石灰岩でつくられた22本の柱をチェック。柱の高さは約12メートルで重さ75トンと圧倒されます。

ヘリンボーンパターン(模様の一種)でつくられた駅の床のデザインにも注目してみてください。

また、観光客に特に人気の場所が上の写真のグレートホール(Great Hall)

現在はVIA鉄道のチケットが販売されている場所で、ホールにあるアーチ型の大きな窓から自然光が差し込むデザインになっています。精巧にデザインされた天井や外壁も見応えたっぷり。

壁には東海岸から西のバンクーバーまで、建設当時 Grand Trunk Railway または Canadian Pacific Railway で行くことができたカナダの多くの街の名前が刻まれていますよ。

1975年にはパークスカナダ(Parks Canada)が、カナダで最も優れたボザール様式の駅であるとしてユニオン駅を国定史跡に指定していることからも、その重要性がうかがえます。

ちなみに、ユニオン駅は今の駅の1区画西側に過去に2回建設されており、初代のものは小さな木造平屋の駅舎でした。

その後、トロントの発展とともに2代目の建物が建設され、現在の駅は3代目となっています。

最後に豆知識として、今までユニオン駅が撮影の舞台となった映画作品の例をいくつかご紹介します。ユニオン駅を訪れる前に映画を観ておくのもまた面白いかもしれません。

・シンデレラマン(主演:ラッセルクロー)

・16ブロック (主演:ブルースウィルス)

・マゴリアムおじさんの不思議なおもちゃ屋(主演:ダスティンホフマン)

・グレイ・ガーデンズ 追憶の館(主演:ドリュー・バリモア)

ということで、いかがでしたか?

ぜひ今回お伝えしたことを頭の片隅に置いて、ユニオン駅を訪れてみてください。より観光が楽しめるはずです。

Union Station
住所:65 Front St. W Toronto, ON M5J 1E6
【トロント市:History of Union Station】

(記事:Hiro)

過去のトロント歴史建築巡りシリーズ
vol.1 トロント旧市庁舎(OLD CITY HALL)
vol.2 グッダーハム・ビルディング(GOODERHAM BUILDING)
vol.3 オスグッド・ホール(OSGOODE HALL)